同じ豆なのに、家で淹れると味が弱い。お湯のように水っぽい。そんなときは、豆そのものより「濃さ」と「抽出」のどちらに原因があるかを先に分けます。
豆が少ない一杯と、豆は十分でも成分を引き出せていない一杯は、どちらも薄く感じます。しかし直し方は別です。まず計量し、その次に挽き目と注ぎ方を確認します。
30-SECOND DIAGNOSIS
薄さの出方から、原因を絞る。
香りも味も全体に弱く、酸味は目立たない
- 考えられる原因
- 豆が少ない・お湯が多い
- 次にすること
- 次は豆15g・お湯240mlを量り、同じ比率から始めます。
薄いうえに、酸味が鋭く余韻が短い
- 考えられる原因
- 粗すぎる挽き目・抽出不足
- 次にすること
- 豆量と湯量を変えず、挽き目だけを一段細かくします。
お湯がすぐ落ち、粉の一部だけが沈んでいる
- 考えられる原因
- 注ぎの偏り・粉全体が濡れていない
- 次にすること
- 粉を平らにし、最初に全体を湿らせて30秒蒸らします。
濃さはあるのに、香りだけが乏しい
- 考えられる原因
- 挽いてから時間がたった粉・保存状態
- 次にすること
- 豆なら淹れる直前に挽き、粉は密閉して早めに使います。
01 · FIX THE RATIO
先に、豆とお湯を量る。
日方珈琲のハンドドリップは、1杯につき豆15g・お湯240mlを基本にしています。まずこの比率へ戻すと、前回との差を比べやすくなります。2杯なら豆30g・お湯480mlです。
一般的な別の目安として、UCCは1杯分を中細挽き10〜12g、お湯約160mlと案内しています。レシピごとに比率は異なりますが、大切なのはスプーンの感覚だけに頼らず、豆とお湯の両方を毎回量ることです。数値を固定すれば、薄さが比率によるものか、抽出によるものかを見分けられます。
淹れ方ナビで杯数別の分量を見る02 · EXTRACT A LITTLE MORE
比率が合うなら、挽き目を一段細かく。
UCCは、粉が細かいほどお湯と触れる面積が増え、抽出効率が高くなって濃い味になりやすいと説明しています。反対に粗すぎると成分が十分に出ず、薄い味になる場合があります。
豆15g・お湯240mlを量っても薄く、酸味が鋭い、余韻が短い、お湯がいつもより早く落ちるなら、次は挽き目だけを一段細かくします。極端に細かくすると今度は苦味や渋みが出やすいため、一段ずつ動かします。器具ごとの出発点は挽き目の早見表で確認できます。
03 · WET THE WHOLE BED
粉全体を濡らし、30秒蒸らす。
粉の一部だけにお湯が通ると、使った豆の量が十分でも味が出にくくなります。最初にドリッパーを軽く揺らして粉面を平らにし、粉全体が湿る量のお湯を静かに注ぎます。日方珈琲の基本は30秒の蒸らしです。
その後は中心から小さな円を描き、合計240mlまで3回に分けて注ぎます。勢いよくフィルターの壁へ注ぐより、粉の上へ一定の速さで注ぐ方が条件を揃えやすくなります。まずは派手な技術より、全体を濡らす、量る、同じ速さで注ぐ、の三つを再現します。
FIX THE NEXT CUP
次は、この順で一つずつ。
- 01
豆15g・お湯240mlを量る
薄さが比率によるものか確認します。カップではなく、注いだ湯量をスケールで量ります。
- 02
まだ薄ければ、挽き目を一段細かくする
豆量、湯量、湯温は変えず、前回との違いを見ます。
- 03
粉全体を濡らして30秒待つ
乾いた部分を残さず蒸らし、その後の注ぎも粉の上へ揃えます。
- 04
香りだけ弱いなら、保存を確認する
豆は使う直前に挽き、粉は密閉します。保存方法は豆・粉の保存ガイドで確認できます。
豆量を増やし、挽き目も細かくし、注ぎ方も変えると、効いた条件が分かりません。最初は比率、次に挽き目の順で一項目ずつ試します。
04 · BEFORE CHANGING BEANS
浅煎りの軽さと、失敗の薄さは違う。
浅煎りには、重いコクより花や果実、紅茶のような軽やかさを楽しむ豆があります。香りがあり、甘さや余韻も感じられるなら、軽いこと自体は失敗とは限りません。一方、香りも余韻も乏しく、酸味だけが鋭いなら、抽出条件を見直す余地があります。
調整しても好みに合わないときは、味わいマップで「コク」「苦味」寄りの豆を探す方法があります。オンラインストアでは2026年9月21日に、浅煎りから深煎りまで複数の珈琲豆が掲載されていることを確認しました。販売状況は購入時に商品ページでご確認ください。
現在のコーヒー豆一覧を見るSUMMARY
薄さは、比率と抽出を分けて直す。
- まず豆15g・お湯240mlを量り、比率を固定する
- 比率が合っても薄いなら、挽き目だけを一段細かくする
- 粉全体を濡らして30秒蒸らし、粉の上へ一定に注ぐ
- 香りだけが弱い場合は、挽く時期と保存状態を確認する
- 一度に変えるのは一項目だけにする
